2007年6月27日(水) : 自転車旅行 東京から沖縄へ
【 旅52日目 天橋立→兵庫県・三木市 】

この日記は28日に書いている。
昨日は色々ありすぎて書く時間が見つからなかったのだ・・・。
タケダさん
昨日の寝る前、外で何やら物音がしていた。ちょうどベンチを引きずるような音だった。
他に泊まる奴が来たかな、と思って眠り、朝起きるとその通りだった。
バイクで日本一周をしている人らしく、俺達と同じような時間だけですでに西半分を回ってきたらしい。
若い人で、テントも使わずに寝ていた。
朝っぱらからその人と会話をしていると、そこに一人の老人があらわれた。
話を聞くと、彼は夫婦で四国でお遍路さんをし、その帰り道に舞鶴の道の駅に来たらしい。
岩手に住んでいて、フェリーを使うと高くつくので下道を走ってきたらしい。
年は70くらいだったか、「これで安心して死ねる」と言っていた。
「子供の世話で今まで外にでれなかったから、40年ぶりの旅行になる」
俺なんかしょっちゅうフラフラしているけど、こういう人も多くいるんだ。
帰りがけ、その老夫婦からお米を三キロほどと、さばの缶詰と、しょうゆを頂いた。
彼らもはじめは自炊をしながら旅をしたらしい。その残り物を頂いた。
農家関係の人なのか、岩手のひとめぼれの話をしていた。
この年でこんなに切り詰めて旅をしているのか、と心配したが、その老人の目は強く四国での旅を語っていた。
冒険をしている人の目だった。
片付けも終わり、朝から人と良く話すなあと思っていると、また老人に声をかけられた。
彼との話はすぐ終わったが、とれたてのトマトを頂いた。ありがたかった。
その老人は去り、出発前の準備運動をしていると、さらに一人の男が近づいてくる。
青い作業服をきたおっさんだ。しかも微妙に手をあげている。
良く見てみると、見覚えの・・・・
タケダさん・・・・・だった!!
岐阜県の白川郷に行く途中の荘川というところの荘川桜で会った土建屋のおっちゃんのタケダさんだ!
すごくコンパクトにタケダさんを紹介してしまったが、俺らが花の咲いていない名物荘川桜の前で微妙な写真をとっている時に、タケダさんが話しかけてくれた。
彼は本格的なロードバイク乗りで、俺らとは全然違ったが応援をしてくれた。
まためずらしくホームページのアドレスを聞いてくれた人だった。
彼と別れた後に、アドレスをちゃんと紙に書いて渡せば良かったと後悔したものだった。
しかしその後タケダさんは、ちゃんと俺らのホームページを見つけてくれて、またコメントまで書いてくれた。
その時の喜びようと言ったら無い。旅で出会った人からメッセージを頂くのは本当に嬉しい。
が、俺は裏切りタケダさんからオススメしてもらったスポットを完全に無視し旅を続けた。
もう会えまい、と後悔していたがタケダさんはそれでも暖かくメッセージをくれ、また俺らの走りそうなコースも走ってくれていた。
ものすごく暑い京都を俺らが観光している時も、タケダさんは京都を密かにまわってくれていたらしい。
しかし会うことは難しく、俺も日本海に到着してしまいタケダさんとの出会いをあきらめていた。
今度遊びに行けばいいや、と思っていたところである。
しかし今何故かタケダさんが目の前に!!!
聞くと偶然今日の仕事場がここ舞鶴だったらしい。
タケダさんはホームページで俺達が舞鶴にいる事がわかり、道の駅によってくれたのだ。
しかし何という偶然なのだろう。本当に最後という最後に会う事が出来た。
感激で言葉が出なかった。抱き付こうと思ったけど、やめた。
タケダさんが家族で俺の日記を読んでくれていること、
密かに和歌山に俺達を泊まらせてあげようと、計画を立ててくれていたこと、
そんな事を話してくれたのを覚えているが、あとはただただ嬉しくて何を話したか覚えていない。
タケダさんが乗ってきたトラックの運転席に座っていたサングラスのあんちゃんが気になり、早く話しを終わらせなきゃなと思っていた。
タケダさん、本当に会えて嬉しかったです!
二回とも会う時間が無かったので、今度ゆっくりとお話をしましょう。
引き続き、ちょいちょいコメントをお願いいたします!
みつをさん

タケダさんと別れ、俺達は出発をした。
丹後半島をまわり、天橋立へ向かう予定である。
海沿いの崖道を一生懸命漕いだ。天気が悪く、途中で雨も降り出した。
天橋立の一歩手前、宮津という町で一息ついていると変なおっさんに声をかけられた。
西郷隆盛のようなごついおっさんである。
「東京から!?ガッツやな~!」と言っていた。
彼はどうやらここにおいしい魚を買いに来たらしい。
俺もいつものノリで「ここのおいしい魚は何ですかねえ」と調子よく言うと、
「案内したあげる!ついてきたらええ」と返してきた。
ここから、みつをさんとの物語ははじまる。
魚屋は、とれたての魚を扱う大変活気のある店だった。
発泡スチロールが無造作に並べられ、魚屋と言うより小さい市場のようでもあった。
客も多く、店の人間だろうが箱ごと買って行く客も多くいた。
みつをさんはヒラメを買うつもりだ。
「これ下さい。これカレイ?」「ヒラメです。」「よし買おう!」
カレイだろうがヒラメだろうが買うらしかった。
俺らもノリで、アジを二匹買うことにした。
そうしたらみつをさんが買ってくれた。
アジどころか、丁度昼飯どきだったので昼飯もおごってくれるという。
ラッキーと思いついていく事にした。
みつをさんがどういう人なのかを説明するのは難しい。
あまりにも豪快すぎて、言葉にならないのだ。
とにかく声がでかく、ガハハハハーと笑い、せっかちであり、ギャグは冴えず、話は熱く、よっしゃー食え食え、ガハハハーみたいな人だ。
空手四段で師範代であり体はかなりごつい。
ライバルは「坂本竜馬や~!」と言っていた。
仕事は自営業なので、こうして自由に時間を作る事が出来るらしい。
兵庫県の三木市に家があり、宮津にお客さんがいるので来ているらしい。
宮津にも簡単な家を借りているので、そこに泊まってけ、との事だった。
この豪快なおっさんについていけるか、という心配がかなりあったが、一日だけならと思いそこに泊まる事にしたl。
昼食後は天橋立を観光し、その後は天橋立温泉に行こうという事になった。
まずは自転車を起きに、彼のトラックの後についてその宮津の家へと向かったが、彼が人肉好きだったらどうしよう、という心配がかなりあった。
その仕事用に借りている家は、ぼろくはあったが普通の一軒屋だった。
月一万五千円で借りているらしい。彼は「交渉力や~」と言っていた。
そこに自転車を置き、俺ら三人は歩きで天橋立へと向かった。
彼は2、3キロと言っていたが、五キロ以上は歩いたのでかなり疲れた。
途中でちくわをご馳走になり、ミツヤサイダーもごちそうになった。
何の話をしたのかおぼえていないが、彼の歌う「ゆず」が、天気の良くなった青空に良く似合った。
天橋立は特別素敵な場所ではなかったが、ここではところてんと、わらび餅をごちそうになった。
ここまでに来る間、彼は色々なことをしゃべっていたが、とにかく彼には話す力が長けているようで、色々な話を聞くうちにどんどんと俺らも巻き込んで行った。
強引では無いと思うのだが、話しているうちにあれよあれよと展開が進んでいく。
気がつくと俺らは、今日は宮津の家には泊まらず、三木の彼の家に車で向かう事になってしまった。
今は日本海にいるから、ほとんど瀬戸内海へと下ることとなる。
天橋立温泉に入り、今まで歩いて来た道のりを電車で戻った。
彼の借家に自転車と必要な荷物以外を置き、出発した。
とみちゃんが助手席で、俺は荷台である。
ドアを半分開けておいてくれたので、空気はこもらずなかなか快適の旅となった。
ゴトゴトとゆれる荷台の中で、西日を浴びる山を見ながら「俺らは北朝鮮に売られるかも知れない」と思った。
彼の仕事の荷物である「医療廃棄物・・・」と書いてあるたくさんの段ボールが気になった。
荷台に寝そべりながら、わずかな隙間から景色を見ながら、好きな音楽を聴きながら、「旅らしいなあ」と思った。
三木の彼の家、というより敷地はかなりでかいものだった。
彼が言っていたように、家の横にはパン屋の工房(息子がちょっとの間やっていた)があり、その横には二階は空手道場、一回は事務所(以前の仕事で使っていた)の建物がある。
家は自分で手作りで建てただけあり、見かけはイマイチだが、部屋の数はかなり多い。
2階に4部屋、1階に3部屋とでかいリビングがある。
今後はこの家をユースホステルにしようと考えているらしく、計画を進めている最中だという。
家の中はみかけと違い、ログハウスのように全て木で出来ているので気持ちがいい。とても手作りとは思えない。
リビングにはプラズマテレビ、ボーズの高いラジオ、道場の屋根には六百万のソーラーパネル。実はさらに離れに二階建ての建物があるのだが、そこの二階にはホームシアターがある。
ペットにはミニチュアダックスを飼い、これからオール電化にするらしい。なかなか贅沢な暮らしである。
面白いから色々な事を書きたいが、本当に長くなってしまうのでまとめてしまう。
彼はどうやら俺ととみちゃんを気に入ってくれたらしく、「一緒に何か仕事をしたら面白いんじゃないか!?」と思っているようだ。
今やっている仕事だけではなく、これからはITで何かをやって行きたいようなのである。
隣りに事務所があるといったが、そこの奥の部屋を俺ととみちゃんの家にし、手前を事務所として使う。家賃と光熱費はいらない、ご飯くらいは食わす事が出来ると言っていた。
パンをつくるマシーン一式があるのでパン屋も出来るし、ユースホステルの運営者になってもいい。何かを始めるにはここは便利だ。と言う。
確かにこの無料の仕事場は魅力的である。このおっさんなら大抵の事は出来るだろうし、財力もある。
しかしどこでどう俺らを気に入ってくれたのかはわからない。
俺らみたいな若い人間を自分の仕事で使いたいのだとも思う。
聞くとバツ2らしく、寂しいのでは無いのかとも思う。
とりあえず、今日のところはここで終わろうと思う。
| 出発地 | 現在地 | 天候 | 走行距離 | 走行時間 | 総走行距離 | 朝飯 | 昼飯 | 夜飯 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 舞鶴市 | 三木 | 曇り後雨 | 27k | 1時間 | 1367k | 納豆 | カツ丼 | アジフライ |
初心者のためのテントキャンプ入門
